土鍋と器と美味しい暮らし

日々のくらしを愉しんでます

心スッキリの秘策

歳を重ねますと...
若い頃よりも心のひだが多くなっているからでしょうか、それとも興味のないことに目がいかなくなりがちだからでしょうか、興味あることは凝視しちゃうからでしょうか、たまにピンポイントに自分の急所を突くような出来事に出くわしたりします。
「おぉーっ(グサッ)」と。

それを今風に言うと「気づき」というのかもしれませんが、あぁ~あ、気づいちゃったんだな的心のモヤモヤ。
もはや頭で整理しようと頑張るも、そんなに容易にできないことは百も承知。じゃぁ、どーすればモヤモヤ晴れるわけ!?となった時の解決方法、最近、判明いたしました。

そう、それは。
好きなアーティストのLIVEに行くこと。
今の私にはこれに限る!のです。

大好きなジャズピアノトリオ HZETTRIO

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ツアー初日、ちょっとしたモヤモヤを心に携え友人たちと訪れたLIVE。

すべての日程がオールスタンディング。さしずめ満員電車状態。老体にはいささか鞭打つ環境であっても、踊って跳ねて彼らとの一体感を感じたら、モヤモヤなんてもはやどーでもいいものに!スキップしてしまいそうなくらいに軽快な足取りで渋谷の坂道下りながら、はぁ、何もかもが軽い~!そう思えたのでした。
音楽って偉大です。

私はHZETTRIOのウッドベース担当ニレくんのファン。
LIVE中、ひいたはる指と腕にうっとりと。だって、超色気あるんだもん。うっとりしながら飛び跳ねられる環境なんてそうそうありません。これがたまらなく心の澱を溶かしてくれるのです。

マリオな安部首相のBGMで話題になった彼らですが、アフラックのCMソング「明日のワルツ」も彼らの曲。名曲、たくさんありますが、明日のワルツを聞くたびに、この人達の心の純粋さとやさしさを感じてしまうのでした。
(ファンクラブ、Z界【ゼットカイ、懐かしすぎ笑】に入らねば)

LIVEへのお出かけもまた、私のテーマ「自分にどれだけ手をかけられるか」のひとつの方法。大好きなものに触れられることの幸せを実感できた夜でした。

でね、心がまぁるく満たされると、途端に心が素直になるのです。
ほんで、感性がちょっぴり鋭くなります。
「心の平穏」これって思いのほか、私たち世代にはすっごく大切なことかもしれません。


◎当日のライブはこんな感じでした→

土鍋でおうどん

ブログのタイトルに「土鍋」ってあるくせに、ぜーんぜん登場しない土鍋。
それはアカンやろー、と内心思いつつ...言い訳してもいいですか?笑
土鍋部ぶちょーとしては、料理するたびにほぼ土鍋を使っているんですがあまりに普段のこと過ぎていつも写真を撮るのを忘れてしまいます。ほんま、どなたかカメラ内蔵ガスコンロ作ってくれませんでしょーか。
(どこまでも他力本願)

で、ようやくの一枚...。

秋の朝、このひんやりとした空気たまりませんよね、ほんと大好き。
(これに金木犀の香りが漂ってきたらもう最高♡)

さて、朝ごはん。
何にしようかなと冷蔵庫をゴソゴソしていたら、発見!!冷凍おうどんを。
よし、お出汁ある、おねぎある、おあげさんある、たまごある、ってことで、朝から土鍋うどんにしちゃうことに。

土鍋でおうどん作る時は、お鍋も器もすべてひとつで賄えちゃうので本当に楽ちん。
お出汁を土鍋に投入、薄口しょうゆとみりんとお塩で味を調え(その後、冷凍物を投入するので味はほんのちょっぴり濃い方がベター)、冷凍おうどん投入、おうどんがほどけたら、おあげさん→おネギと入れて最後に卵を落し完成。
なんて簡単なんでしょう。どん兵衛つくるのんとあんまり時間がかわらないかもしれないっ。
(だって、あれ5分も待つんだもん)

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写真でもおわかりの通り、おうどんがかなりお出汁吸ってます...ちーん。
ちょうど、おうどんとおネギを投入しおえた時に、回していた洗濯機がピーピーピーって鳴りましてね、テーブルクロスやしわになったらいやなものを洗っていたこと、少しでも長く久しぶりにお目にかかるお陽さんに洗濯物をあてたかったこと、などなどあって、洗濯物干してるうちにおうどんがお出汁を吸いまくりました。
ま、これはこれで美味しからいいんですけどね。

この日の土鍋は中川一志郎さんのひとり土鍋。
六本木にあるサボアヴィーヴルさんのオリジナルのもの。もうひとつ買い足したいなぁって思ってるんです。
ちょうど、先日の二人展で頂いた高塚さんのひとり膳に乗せると、秋満開に。
でもね、、、お箸置きは廣政さんの「藤」のもの。本当は春に使うのが粋だと知りつつ、藤の花が大好きな私。なので年中使っっていいことに自分で決めてます。というよりも、使わずにはいられないくらい素敵!というのが本当のところ。


温かいものが美味しい季節。
年中使えるものではありますが(←いささかここ強調、笑)いよいよ土鍋の本領発揮シーズンです!

今月は、はじめて土鍋WSも開催させていただきます。
そんなこんなで、ちょっとドキドキ♡しております。

ピンクリボンデイの夜

10月1日。
今日の東京タワーはピンク色。
ピンクリボンデイですものね。

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内視鏡直後のこのピンク色はちょっぴり目にしみます。
健康であることって当たり前じゃないということよーくわかりました。
いろんなことに感謝の気持ちが湧いてきます。

今日はなんとなくゆっくりしたかったのでキャンドルを灯して過ごしました。f:id:cafechibi:20161001214656j:plain

友人のインスタに「涼しくなったので花、始めました」とあり、心の中でオォーッと。
同じやーん。10月の声を聞いてようやく秋らしい気候になったので花を仕入れに私もいってきたのでした。
アナベルとトルコキキョウ、オオニソガラムと名前のわからない子と。
やっぱり花があると家の中の空気が一変するから不思議。
(写真は彼女がUPして以来ずーっと食べたかったアッフォガードと共に♡)

今日は大好きな先輩に会いに、美味しい洋食をいただきに、車でお出かけ。
おうちでは再現不可能な分厚いビフカツとハンバーグ。いずれもとっても美味。
何よりもここ最近のちょっとした心の内を聞いてもらってスッキリとして家路に着きました。
帰りはお気に入りの音楽をちょっと大きな音でかけてのドライブ。
これもまたかなりスッキリするのでした。
(Mさん、ありがとうございました♡)

 

いよいよ秋本番ですね。
この時期のちょっと寂しい感じ、好きなんです。
目一杯、楽しまきゃ!

胃の内視鏡...

前日のすき焼き「胃の調子が悪いのであまりたべられないかもしれません」と事前に申し上げておきながら、すべての物をペロリと完食した私。きっと、その場にいらした方全員「ほんまかいなー」と思われるくらいに食欲旺盛にまで回復したのですが、やっぱり飲んでおく方が安心な内視鏡。翌日午後、胃カメラを飲んできました。

前晩にたらふくご馳走をいただいたのですが、翌朝にはきちんとお腹がぐぅと。
8時までは食べてもよかったので、フルーツを少し。消化力満開なものを食べてしまったゆえ、はやくからはじまる空腹との戦い...。

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検査ってやっぱりどことなく緊張しますね。安心の為にするとは言え。

全身麻酔を受け、意識がもうろうとうやむやになっているところ、途中聞こえた神の声(たぶん、お医者さんの声)「きれいだね」。はーーっ良かったと朦朧となりつつこっそり思うも、その後、目覚めて渡された「組織検査をされた方へ」という用紙。

ガーン...

私、癌なんだ、きっと...と。
こうなったら、保険金もらってとっととイタリアへ行こうっと。好きな靴を買って歩かねば、さて保険金ってどうやって請求するんだろう?と考えていたら、名前を呼ばれて診察室に。

うーん、食道も胃も十二指腸もキレイなんだけどー
「どーー?」って??
どうも、ピロリっぽいところがあったので生研に出してみるとのこと。
あのぅ、先生、明日ピロリの血液検査が出るんです...と申し上げたら「こっそり結果見てみよっか?」と。血液検査の結果ではマイナス。ピロリおりませんでした、ほっ。
(ひそかにピロリ駆除後の食欲減退を狙っていた私...)顕微鏡で見た検査と併せればより万全だから、と組織検査もすることに。

でも残る謎。
あのお腹の痛み、夏休みがぱぁになったあの痛み、いったい全体なんだったんだっ、もうっ!(行きたかった中華の名店もぱぁになった...涙)

でも、何もなかったんだから、本当にありがたく感謝をせねば。
胃以外も臓器はあるのだから、年に1度の人間ドックにも行ってくることにします。

すき焼き♡

歳を重ねることの楽しみのひとつに、思い出がたくさん増えていくというのがありますよね。その思いを新たにできたある晩の会合。

大好きな友人・先輩方とご一緒させていただきました。2年ぶりにお会いする顔もあって懐かしさ満点。みなさんすごく洗練されていて知識も豊富、話題もウィットに富んでいて、そんな時間を過ごせて「あぁ~幸せ」と呟きました。

帰りのタクシーでふと。いつも同じところにとどまっていてはアカンなぁ、いろんなところに出掛けて行くことを自分に課そう!そう思ったのでした。
(これ、こじか動物占い 的にはちょっと勇気要る行動でして...)

この日は、人形町今半のすき焼き♡

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ほんと人形町今半って鉄板。いつ行ってもほんと美味しい。すべてを仲居さんが作ってくださるすき焼きの美味しさって、おうちすき焼きとはちがったものがありますね。

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11月はぎんなん入りです。

紀尾井町テラスにも初めて足を運びましたが、ゆっくりと落ち着いた雰囲気が漂っていて。紀尾井町って独特の雰囲気漂う場所ですよね。すぐ隣の赤坂見附の喧騒とはまた違う空気。さすが、紀伊様・尾張様・井伊様のお屋敷があった場所なだけあります。

ぎゃーっ、燃えたっ

土瓶蒸しを食べないと秋になった気がしません。

思えば...

父の実家が料亭に野菜等を卸す仕事を生業としていたこともあり、松茸は秋になったら食卓にのぼるきのこでした。加えて、私が思春期の頃、世はちょうどバブル絶頂期。父が松茸をお土産でいただいてくることもしょっちゅう。松茸もバブっておりました。
多感な時代に食べたものって心に残りますよね。そんな具合で土瓶蒸しで秋が始まるという習慣が私の中に根付き、今に至っております。

もちろん、国産まったけは値段が下がってから清水飛び降りる覚悟で買いますし、買わない年も。走りの頃は海外もの(カナダが多いかな)で自分との折り合いを付けたり。でも、やっぱり国産の香りにかなう松茸はありませんよね。
ふと、香り松茸、味しめじ、っていうんだから土瓶蒸しもしめじや舞茸で作ってもおいしいんとちゃうかなぁ、と最近思ったりしています。まだ試せていませんが、その方が、激しくクンクンしなきゃいけない松茸よりも潔く美味しくいただけるかもしれません。スダチとお出汁の香りがあれば、ぜったいに美味しい土瓶蒸しはできますもん!

そんなこんなで、我が家の秋に土瓶蒸し用の土瓶は必須なので、たくさんありまして、下の写真のこの子はイチバンの新参者。

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一昨年かなぁ、九段下にある暮らしのうつわ花田さんで頂いた、杉本寿樹さんの土瓶蒸し用土瓶です。弦の部分が自然素材で作られている素朴な雰囲気が気に入って使っていたのですが...

ある時、コンロから持ち上げようと思ったら持ちあがらず...??
よーく見ると...その弦の部分がですね
↓拡大図。

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ぎゃーーっ、燃えちゃったんです...。
使い物にならんがなぁ...。しょぼん。

お店に電話したら、弦の部分だけ取り換えられると思います、と仰って下さったのでちょっぴり安堵。
火加減には注意せんなあきませんね。


あぁー驚いたっ。

器の教科書

週末、駅からの帰り、ふらっと立ち寄った本屋さん。
入口のドアを開けると目の前に立てかけられていたのがこちらの本
思わず手に取りお買い上げ。

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とっても興味深く読んでみる。(勉強になる)
で、多治見に行きたくなってくる。(単純)
私にとって「器」ってなんなんやろう?とちょっぴり考えたりもしてみる。
(ちょっとした物思い、秋ならでは)
食器棚に並ぶ「器」を改めて見渡してみたりする。(思い出に浸る)

我が家には売るほど器があったりするのですが、それらは「好きだから」「お料理を美味しく見せてくれそう」諸々の理由あって求めてきたもの。それが10年以上の歴史となってむぎゅっと食器棚にしまわれています。器と着物は一朝一夕に集めてはならない!というのが、ちょっぴり人生を生きた私の教訓。本当に気に入ったものでないと、後々にその子(もの)に対して興味が不思議なほどに急減速する、という経験を何度もしたからです。「急がば回れ...」が大正解、と肝に銘じての器道・きもの道です。

そうやってゆっくりと積み重なっていったものには、嬉しさ経由の愛着がきちんと重なっていくのでこれまたオモシロイ。こうして、心に大切な「思い」をひとつずつ増やしていくことが心のふくらみやひだを増す方法のひとつかな、と今の私は思っています。だって自分を大切にする行為だもの、それって。

昨日、大好きな友人はこう口にしました。「同じ夏は二度とないんだよね」って。
なるほど...。(ここから私の大妄想大会がはじまる...)
誰の人生にも一番影響しあう人間関係は言わずもがな、食器棚にも、そんなこと言い出したらクローゼット、ドレッサー、キッチンだって同じ顔ぶれが揃い続けることってないなぁ、と。ただひと時として同じ光景はないんだな、と思えたところで「だからこそ、今を大切にしなきゃって思う」とその友人が続けました。
じーん。

そう思うと、途端に「今」を愛おしく感じられるから不思議です。

教科書の中には「器を買う事で「生活」を自分でつくりあげていくことができる」というような一文がありました。確かにそうかもしれません。我が家の食器棚を見てみると、そこには「今の私」がいるんですね、きっと。
だとしたら...途端に食器棚を人さまにお見せするのが恥ずかしくなった私...。
ちーん。